
健康寿命は若いころから意識しておこう
予防医学を理解するにあたって、健康寿命と平均寿命の違いについて考えておきましょう。健康寿命を延ばすことは、本人だけでなく家族や社会にとって大きなメリットがあります。健康寿命をできるだけ延ばすためには、生活習慣をより良いものにする努力が欠かせません。運動、食事、睡眠などのバランスを整え、規則正しい生活を意識する必要があります。予防医学の必要性は、高齢化が急速に進む日本の現状と社会保障制度について考えると理解できます。
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健康寿命と平均寿命の違い
健康寿命と平均寿命は、予防医学に関連して使われることが多い言葉です。健康寿命とは、健康な状態で過ごすことができる期間のことで、平均寿命は生きている期間のことです。どちらも男性より女性のほうが期間が長い傾向にあります。少子高齢化社会において、健康寿命を延ばすことは社会保障の負担という観点からも重要な課題です。寿命が長くても健康寿命が短いと、本人と家族の心身にかかる負担は増大するばかりです。
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高齢化が進む日本は予防医学が必要不可欠
世界的に見ると日本は長寿国ですが、決して健康長寿国とはいえない状況です。日本の医療技術はどんどん進歩しており、技術レベルは世界でも高水準です。しかし、高齢者が急激に増えていることから何らかの病気を持つ患者も増えており、治療ではなく予防の観点から医学を考えていく必要性が高まっています。高齢者だけでなく若い世代ができるだけ早いうちから予防医学を意識することが、今後の日本の社会保障制度を健全に保つためには不可欠です。
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健康寿命を延ばす習慣をつけよう
予防医学にとって重要な要素である健康寿命は、生活習慣の見直しによって延ばす効果が期待できます。基本となるのは、運動、食事、睡眠です。飲酒や喫煙の習慣がある人ならば、量を減らしたり禁煙したりするなどの調整が必要かもしれません。歯周病が全身の病気に関連しているという報告もあることから、健康維持という観点での口腔ケアも重要です。生活習慣は、どれかひとつを意識するのではなく、全体のバランスをとるようにしましょう。